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受験指導のプロがそっと教えるテクニック

計画的に教材をやり尽くす簡単な方法

前記に、「教材はやり尽くす、完璧になるまでやる」ということに関して、説明をしましたが、実際教材を進めていくに当たって、ウェルズの会員にも評判の良い、誰でも出来る方法を紹介します。

簡単な方法でありますが、計画性をもって教材をやり尽くすことが出来る方法ですので、是非受験勉強の参考にしてください。

マーク管理法

◎問題の出来不出来をマークで区別管理する

マーク管理法は簡単な方法ではあるのですが、計画性をもって教材をやり尽くすことができる方法ですので、是非受験勉強の参考にしてください。

教材を進めていくにあたって、以下のことを行ってください。

それは、毎回、解いた問題の番号の横の余白の部分に、日付とその日付の上に以下に示すマークを書き入れるようにしてください。その際、出来たらその問題を解く時間を設定し、可能なら時間を計って解いて結果をマークし、その横にかかった時間を秒単位で書いてください。(問題は少なくとも5回以上は解いてもらいたいので、その分、日付、マークの大きさを調整して書くことをお勧めします)

◎マークの種類

○1段階目

日付の上に「×」をつける

解けなかった問題です。手も足も出ない、解答を見ても分からない、解説を見ても分からないお手あげ状態です。これ以下の結果はありませんので、あまり気にしないで日付とその上にマークをしてください。

「×」マークが何度も続いた場合

「×」が何度も重なることがありますが、何度重なっても(例え10回20回でも)あまり気にはないで「▽」「▽」「○」を経て最後に「◎」になるまで続けてください。その問題に何度も何度も挑み続けていると、「貫通する」ときが必ずやってきますから信じて進んでください。そして、「×」をつけたら、必ず解答、解説を見て理解しようと頭を働かせてください。確かに今は解答・解説を見ても全く分からない状態だとしても、問題を理解しようと頭を働かせる行為を続けていると、あなたの脳が「自分にとって大事なものである」と認知し、「この問題を理解せよ」との命令が脳に発令されることになり、その発令された命令を受けて脳の中で理解に必要な回路を構築する作業が始まります。一度発令された命令は、よっぽど強い中止命令がない限り実行され続けます。命令実行中は常に考えていなくても実行されます。例えばあなたが別な問題に関わっている場合などでその問題から気持ちが離れている場合でも、夜寝ているときにでも作業は黙黙と続けられます。そして作業が続けられた結果として、頭の中にその問題を理解のための回路を完成されるときがきます。これが「貫通する」ということなのです。
そして、「貫通する」「貫通させる」為に必要なことは、この問題を必ず自分のものにしようと思うことです(そうすれば脳に命令が発令されるのです)。またその思いが強ければ強いほど実現は速くなることは忘れないでください。
その逆に、行ってはいけない中止命令とは、「無理だ」、「こんな問題出来ない」等の考えを強く自分に何度も強調する行為で、脳がせっかく始めた作業を中止に追い込んでしまいます。ですから、たとえどんなに難しい問題(今は難しいと感じているだけなのですが)でも、「この問題は理解できる」、「この問題は自分のものだ」などの自分に(自分の脳に)「貫通するまで」言い聞かせて(命令してください)ください。

○2段階目

日付の上に「▽」(逆三角形)をつける
なんとなくやった覚えがある問題。なんとなく解答を見れば解ける、解答・解説がなんとか理解できる段階(理解できなければ「×」)。問題は解けなかったが解答を見て納得が出来れば「▽」とし、次は「○」以上を取るぞと思いを新たにし次回に臨んでください。

○3段階目

日付の上に「△」をつける
チョット突っかかる問題。ヒントがあればできる段階。解答を見ながら、突っかかるが解ける段階。でも、シャッフルされ、ランダムに突然出題されたら、出来るかどうかあやしい問題。どの分野、どの単元かが分からなければ解けない問題。(「▽」と「△」の基準やその境目は曖昧でかまいません。要はまだ「○」「◎」ではなく、少なくともその前の段階であることを意識できれば良いのです。いつかは「◎」になることが目標なのですから)

○4段階目

日付の上に「○」をつける
解ける問題。何も見ないで、スラスラ解ける。でも、まだ時間はかかり、目標時間内では解けない。

○5段階目

日付の上に「◎」をつける
完璧に出来る問題。いつなんどきでも、単元等は分からない状態でも(この観念は意外と重要です。問題集等で)、スラスラ目標時間内にとけてしまう段階。過去、2週間(出来たら1ヶ月以上)以上時間をおいても簡単に解答できる問題であること。

以上、基本的には上記5段階で問題の出来を区別するとよいと思いますが、「○」「△」「×」の3段階でもかまいませんし、上記5段階に加えて、下記の「☆」を加えて6段階として、「×」から「◎」までを仮免合格とし、「☆」は最終段階で完全合格とするのもよいと思います。

○日付の上に「☆」をつける

目標時間内に(記述する時間も含めて)解けること。過去最短記録であること。目標時間に対して劇的に短い時間で完答(完全解答)出来ること。過去、2週間(出来たら1ヶ月以上)以上に解いていない問題であること。その問題に対する理解は完璧であること。

このマークは、問題の番号の横にマークするだけでなく、問題集の目次、解答集の問題の番号の解説のところにマークするのもよいと思います。特に目次にマークをすると、単元ごとに日付が入るので学習の進捗状況が一目でわかるので有効です。(但し、目次に学習した日付と出来の内容を入れるのはスペースの関係で、目次に書き込もうとすると無理があるかもしれません。そのような場合には、分野ごとにまとめて(1問1問ではなく)、理解度をマークしていくと良いかもしれません。また、「◎」以上の場合だけ目次には書き、目次のすべてに「◎」マークがつくようにするとか、その逆に「△」以下の「▽」「×」場合だけ目次には書き「▽」が「◎」になったらマークをつぶしていくのも良いと思います)

そして
「教材はやり尽くす、完璧になるまでやる」には、

「×」マークは「▽」、「▽」にする努力を。
「▽」マークは「△」、「○」にする努力を。
「△」マークは「○」にする努力を。
「○」マークは「◎」にする努力を。

そしてその教材のすべての部分が「◎」になれば完璧です。
但し、受験勉強は、時間とのたたかいでもありますので、大部分が「◎」で一部が「○」の場合でも、一端その教材を終了(仮合格)とし、新たな別の教材の制覇にかかりながら、平行してその教材を完璧にするのでもよいと思います。大部分が「◎」になった段階で、あなたにはとっても勢いがついており、とても良いペースで次の教材といままでの教材の制覇ができると思います。

これらの記号のほかには、
日付の上にW わからない
日付の上にA 後一歩
日付の上にD 大丈夫
日付の上にV 勝利
日付の上にZ 絶対大丈夫

などでもよいでしょう。

あなた独自の記号でかまいません。いろいろと工夫してみてください。

要は、記号を目次、問題に書き込むことで、仮に計画表がなくても(学習計画は必要です)教材を効率よく計画性をもって完璧にすることが出来るお薦めの方法だと思います。

以上マーク管理法を説明しましたが、私どもウェルズのプロ家庭教師の仕事も上記の「×」や「▽」「△」を計画的に「○」にするここと、受験勉強の中で効率の良いペースを作ってあげる(ペースメイキング)ことの2つだけなのです。
(合格させる秘訣は意外と簡単なものです)そして、「○」を「◎」や「☆」にするのはあなたの仕事(勉強次第)なのです。もちろん家庭教師が「◎」や「☆」にしてあげることは可能ですが、それはとってももったいない贅沢な使い方です。また「×」や「▽」「△」を、一人でやるよりは効率よく「○」にしてあげることはできますが、一人でやることは十分に可能です。少しだけ時間は余分にかかりますが、家庭教師が行うのと同様に、日々の学習の中で計画的に「×」や「▽」「△」を「○」に、そして仕上げで「○」を「◎」や「☆」にしていけばいいだけの話なんです。ご理解いただけましたか?

◎東大に受かるためのマーク管理法の厳格ルール

上記の方法は、ウェルズの大学受験生に評判の方法ですが、東大合格を目指す人には更に以下のルールに基づいて厳格に(自分に厳しく)マークを使いこなしてもらいたいものです。

ルール1 初めてやすっきりしないときは評価を一段下げてマークする
初めての問題を解いたとき、制限時間内に完全に解答できれば本来は「◎」ですが、一段下げて「○」としてください。制限時間内に正答は出せたがスッキリとしない場合では本来は「◎」ですが「○」とする。制限時間を少しオーバーして正答が出せた場合は本来は「○」ですが「△」としてください。
チョット突っかかったが、解答を見たら解けた問題は本来は「△」ですが「▽」または「×」等とし、結果に自分に厳しい態度で臨み、必ず2回目に解いたときは前回以上の評価になるようにその問題に対して思いを深めて解いてください。

ルール2 「◎」をマークつけるときはかならず「○」からとする
ある問題で、「×」や「△」などの評価がつづき何度も何度もチャレンジし貫通を試みた場合で、あるとき、「スー」と閃き、貫通できるときがあります(頭の中にその問題の回路が出来たのです)。それも自分でも驚くほど速く解け、制限時間内に完全解答が出来、とっても気持ちの良い状態です。本来なら気持ちよくさっと「◎」を書き込みたいところですが、前回まで「×」マークや「▽」、「△」が並んでいて、「○」が1つもない状態であれば、いきなり「◎」にはしないでください。その場合には心を鬼にして「○」としてください。
「×」や「▽」、「△」マークが何度も続き一度も「○」マークがない状態で、「◎」の条件で解答できたとしても、その場合には「○」マークの評価として、次回同じ条件で出来た場合初めて「◎」としてください。
また、前回「○」マークの問題で、次は「◎」にするぞと思ってチャレンジし、その結果残念ながら「△」マークや「▽」最悪「×」の評価となった場合は、上記同様、もう一度「○」以上の評価を取り、「○」に続いて「◎」の評価をとって初めて「☆」に挑戦してください。2週間(出来たら1ヶ月以上)はその問題はお休みして、熟成させてください。

ルール3 「☆」をとること。
やはり東大合格には前述のマークの種類の説明の「☆」マークが欲しいです。前回の「◎」から2週間(出来たら1ヶ月以上)以上のブランクがあり、目標時間内に完全に(記述する時間も含めて)解けるだけではなく、そのタイムも過去最短記録であることが望ましいです。

以上、東大合格と言う、最難関を志望するのですから、常に自分をシビアな視線で見つめ、隙がない状態で油断をしないで臨むことを肝に銘じてください。特に「◎」のマークをとるためにはその問題の賞味期限、鮮度を意識することが肝要です。


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